Windows10のサポートが2025年に終了することが発表され、多くのユーザーが今後のOS選びに悩んでいることでしょう。

特に、Windows10からの移行を考えている方には、ChromeOSが非常に魅力的な選択肢となります。

本記事では、Windows10のサポート終了に備え、ChromeOSをデュアルブートで活用する方法や、外部メディアへのインストール方法について詳しく解説します。

今後のIT環境を見据えた賢い選択を一緒に考えていきましょう。




Windows10のPCでUSBメモリからChromeOSを起動




Windows10サポート終了の影響


2025年、Windows10のサポートが終了します。

これにより、セキュリティ更新プログラムや技術サポートが受けられなくなるため、ユーザーはリスクを抱えることになります。

特に重要なデータを扱うビジネスユーザーや、日常的にインターネットを利用する一般ユーザーにとって、早めの対策が求められます。

ChromeOSは、Googleが開発したオペレーティングシステムで、主にウェブアプリケーションを利用することを目的としています。

軽量で高速な動作が特徴であり、特にクラウドサービスとの連携が強化されています。

また、ウイルス対策が内蔵されているため、セキュリティ面でも安心です。

Windows10とChromeOSをデュアルブートするメリット


デュアルブート環境を構築することで、Windows10のアプリケーションとChromeOSの利便性を同時に享受できます。

特に、Windows10のサポート終了後も、ローカル環境での作業を続けることができるため、移行期間中のストレスを軽減できます。

また、ネットワークに繋がない状態でWindows10を利用することで、セキュリティリスクを低減することが可能です。

ChromeOSの主な特徴:


  • 高速起動: 平均して約10秒で起動が完了します。

  • 軽量: 必要最小限のリソースで動作するため、低スペックのマシンでも快適に使用できます。

  • セキュリティ: サンドボックス化された環境で動作し、自動更新機能により常に最新のセキュリティを維持します。

  • クラウド連携: Google DriveやGoogle ドキュメントなど、Googleのサービスとシームレスに連携します。

  • Android/Linuxアプリ対応: 多くのChromebookでAndroidアプリやLinuxアプリを実行できます。



Playストアから androidアプリをインストール



ChromeOSは主にChromebookと呼ばれる専用ハードウェアにプリインストールされて提供されますが、正規のChromeOSを外部メディアにインストールすることで、既存のPCをChromebook化することも可能です。

正規ChromeOSを外部メディアにインストールしてChromebook化を活用する意義


既存のPCをChromebook化することには、以下のような大きな意義があります:

  1. コスト削減: 新しいChromebookを購入せずに、手持ちのPCでChromeOSの恩恵を受けられます。

  2. ハードウェアの有効活用: 古いPCや低スペックのマシンを再利用できます。

  3. デュアルブート環境の構築: 既存のOSと共存させることで、用途に応じてOSを使い分けられます。

  4. 最新のChromeOS機能へのアクセス: 正規のChromeOSを使用することで、常に最新の機能やセキュリティ更新を受けられます。

  5. 学習と実験: ChromeOSの仕組みや特徴を深く理解する機会になります。



6000円で購入したPCに正規のChromeOSをインストール



brunchを利用して正規ChromeOSを外部メディアにインストールしてChromebook化する方法


ここでは、LinuxとBrunchを使用して、正規のChromeOSを外部メディアにインストールする手順を詳しく解説します。

準備するもの:

- LinuxがインストールされたPC または LinuxのbootableUSBを作成LinuxMint推奨)

僕は普段から使っているMX Linuxを利用しましたが、うまくいきました。

- 16GB以上のUSBメモリまたは外付けSSD

- インターネット接続

手順:

  1. ChromeOS本体イメージのダウンロード
  2. Brunchのダウンロード: GitHubからBrunchの最新版をダウンロードします。
  3. install.shのダウンロード: linuxのツールのインストールから始まるのでBrunchの中のファイルから直接起動してもうまくいきません
  4. イメージの展開: ダウンロードしたイメージを展開します。
  5. ChromeOSのインストール: USBメモリまたは外付けSSDを接続し、ChromeOSをインストールします。
  6. ブート設定: PCのBIOS/UEFIの設定を変更し、作成したメディアから起動するように設定します。
  7. 初期設定: ChromeOSが起動したら、画面の指示に従って初期設定を完了させます。


上記の手順により、正規のChromeOSを外部メディアにインストールし、利用することができます。

僕は、64GBのUSBメモリにChromeOSをインストールして、USBメモリから起動していますが、快適に利用できています。

では、一つずつ詳しく見ていきましょう

ChromeOS本体イメージのダウンロード


下記のどちらからかChromeOS本体をダウンロードします。


Chrome100 is a directory of recovery images for Google's operating system Chrome OS.



先人の解説によると、

CPUによってダウンロードするもの(Codename)が違うのだそうです。

Core i 第4世代以降なら"rammus"

Core i 第2世代・第3世代なら"samus"

AMDなら"grunt"

と書いていますが、あまり信じないほうがいいです。

自分のPCのCPUを調べて、そのCPUを使用しているChromebookが採用しているChomeOSをダウンロードするのが一番いいと思います。

それには、ChromebookのDevice Namesを一覧にしてくれている Chrome100を最初に利用するほうがいいです。

僕のPCはCeleronの3955UをCPUに採用していたので、AIのCopilotで、このCPUを採用しているChromebookをリストアップしてもらいました。

残念ながら、Celeron 3955Uを使っているChromebookはありませんでしたが、3867Uを採用しているものを見つけることができました。

それが、AOpen Chromebox Commercial 2、Newline Chromebox A10 だったので、検索窓から fizz を入力、結局 fizz jax をダウンロードしました。

これ以外は、うまくいきませんでした。

zipで圧縮されているので解凍しておきます。




Brunchのダウンロード


ChromeOS起動のために必要です。

下記からダウンロードして解凍しておきます。

Boot ChromeOS on x86_64 PC - Supports Intel CPU/GPU from 8th gen or AMD Ryzen - sebanc/brunch
最新版で問題ないと思います。

install.sh のダウンロード


install.sh は、今回のようにChromeOSと他のLinuxなどとのマルチブート環境を構築するには、あえて必要ありませんでした。

ここからダウンロードします。

右クリックして保存してください。

install.shの内容です。

#!/bin/sh # SUBSCRIBE to How To Guys on youtube for more such videos https://www.youtube.com/c/HowToGuys
sudo apt-get update
sudo apt-get install figlet
sudo apt-get install pv
sudo apt-get install cgpt
sudo figlet -c "SUBSCRIBE TO"
sudo figlet -c How To
sudo figlet -c Guys
sudo echo https://www.youtube.com/c/HowToGuys
sudo bash chromeos-install.sh -src rammus_recovery.bin -dst /dev/sda

僕は、YouTube関連の部分はコメントアウトして使いました。

必要なファイル


必要なファイルは下記の反転したものになります。




install.sh が反転していますが必ずしも必要ではありません。

ChromeOSのzipを展開すると

"chromeos_15393.58.0_rammus_recovery_stable-channel_mp-v3.bin"

のようなファイル名になってるのでrammusでなくても

"rammus_recovery.bin"

にファイル名を変更してください。(このあと、ターミナルからコマンドで書き込みをするので、短いファイル名にしましたが、あえて必要ないです。)

インストールメディアの確認


あとは、ターミナルから install.sh を実行するだけなのですが、内部ストレージのWindowsを上書きしなように最終確認をします。

外付けドライブまたは2番目以降のドライブにインストールする場合はそのドライブがsdaなのかsdbなのかsdcなのかをかならず確認してください。

これをしっかりやらないと既存のシステムを上書きする可能性があります。

ターミナルから"lsblk"のコマンドで確認するか、僕は、念の為 gparted からも確認しました。

僕がインストールした外付けのUSBメモリは /dev/sdc でした。

外付けドライブは起動のタイミング?によって変わるので毎回確認したほうがいいです。

ファイルマネージャでコピーしたファイルのあるフォルダを開く。

インストールするドライブがsdaではない場合はinstall.shの編集が必要です。

最終行のsdaをインストールするドライブに応じてsdb,sdcと必ず書き換えましょう。

ChromeOSのインストール


linuxmint(僕は MX Linuxを使いました) の適当なディレクトリにBrunch Frameworkをダウンロードし展開したと思います。私が落としてきたのはBrunch r128 stable 20240921なので、

tar xvzf brunch_r128_stable_20240921.tar.gz

のように展開します。

または、ファイル名をクリックしただけで、展開できると思います。

次に、Chrome OSのリカバリイメージを落とします。ダウンロードしたzipファイルは先程Brunch Frameworkを展開したディレクトリに展開します。

unzip chromeos_15964.59.0_fizz_recovery_stable-channel_mp-v17.bin.zip

または、ファイル名をクリックしただけで展開できると思います

2GB以上の結構大きなファイルなので展開には時間がかかると思います。

気長に待ちましょう。

この時点でBrunch Frameworkを展開したディレクトリには、 chromeos-install.sh
chromeos_15964.59.0_fizz_recovery_stable-channel_mp-v17.bin
efi_legacy.img
efi_secure.img
rootc.img

が入ってるはずです。

これで必要なファイルは揃ったので、インストール先のパーティションを用意します。インストール先となるパーティション(例えば /dev/sdc4)を例えば/mnt/chromeosにマウントします。 sudo mkdir /mnt/chromeos

sudo mount /dev/sdc4 /mnt/chromeos

マウントしたらいよいよインストールです。Brunch Frameworkを展開したディレクトリで、次のコマンドを実行します。

sudo apt-get update

sudo apt-get install cgpt pv

sudo bash chromeos-install.sh -src chromeos_15964.59.0_fizz_recovery_stable-channel_mp-v17.bin -dst /mnt/chromeos/chromeos.img -s サイズ[GB]

chromeos_15964.59.0_fizz_recovery_stable-channel_mp-v17.bin を rammus_recovery.bin にリネームしていれば rammus_recovery.bin に置き換えてください。

サイズ[GB]にはインストール先となるパーティションのサイズより少し小さい値をGBを単位として指定します。すでにcgptとpvがインストールされてる場合にはapt-getのコマンドラインは不要です。

これで、/mnt/chromeos/chromeos.imgにChromeOSのディスクイメージが書き込まれます。

以下、ChromeOSを実際にインストールしている様子を掲載しました。




後は、インストールが終了するのを待つだけです。

インストールが終わると、メッセージの最後の方に、grub menuentryの記述があるので、コピーして grub.cfg 追加します。

*************** grub menuentry ***************


以下省略


このファイルは、GRUBのメニューエントリに Chrome OSを追加するための設定ファイルです。

これらを、MX Linuxやlinuxmintを起動させている、grub.cfg に追加すれば、ChromeOSとMX Linuxマルチブートの完成です。

ブート設定


PCのBIOS/UEFIの設定を変更し、作成したメディアから起動するように設定します。

初期設定


ChromeOSが起動したら、画面の指示に従って初期設定を完了させます。







写真のPCがFujitsuになったりNECになってりしていますが、実は両方でChromeOSを楽しんでいます。

Fujitsu のChromeOSのイメージは fizz NECの方は rammus です。

僕がChromeOSをインストールしたUSBメディアです。

コンピュータに挿しっぱなしで使っています。



もし、少しお金がかけられるなら外付けの小さなSSDがお勧めです。



Windows10のサポート終了までの活用法


サポート終了までの間、Windows10を引き続き使用することは可能ですが、終了後はインターネットに接続せずにローカル作業に限定することが推奨されます。

これにより、セキュリティリスクを最小限に抑えることができます。

具体的には、オフラインでの文書作成やデータ管理を行い、ネットワーク接続が必要な業務はChromeOSで行うと良いでしょう。

ChromeOSでのネット業務のすすめ


ChromeOSは、Googleの各種サービスやアプリケーションと親和性が高いため、オンライン業務を行うのに非常に適しています。

特に、Googleドキュメントやスプレッドシートなどのクラウドベースのアプリケーションを活用することで、どこからでも作業が可能になり、効率的な業務運営が実現します。

Windows10とChromeOSのデュアル環境の意義


このデュアル環境を利用することで、ユーザーは用途に応じた最適なOSを選び取る自由を手に入れます。

例えば、特定のソフトウェアが必要な場合はWindows10を、軽作業やブラウジングにはChromeOSを利用することで、快適なコンピューティング環境を構 築できます。




サクッとまとめると


*まとめ
Windows10のサポート終了は、多くのユーザーにとって大きな転機となります。

しかし、ChromeOSへの移行は決して難しいものではありません

デュアルブート環境を構築し、外部メディアにChromeOSをインストールすることで、両方のOSの利点を活かしながらスムーズに移行できます。

今後のIT環境に備え、しっかりと準備を整えましょう。