はじめに



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みなさん、こんにちは。40年間、公立中学校で数学と理科を教え、今は年金でのんびり節約生活を心がけながら暮らしている元教師です。


現役時代から「古いものを工夫して使い倒す」のが趣味のようなもので、パソコンも例外ではありません。


生徒たちに「関数とは、入力に対してきちんと出力を返す約束事だ」と教えてきた身としては、パソコンのOSにも同じことを求めてしまいます。


つまり、「電源を入れる」という入力に対して、「サクサク動く」という出力をきちんと返してくれるかどうか、です。


そんな私が長年愛用してきたのが、軽量OSの代名詞ともいえる「Puppy Linux」でした。


ところが、ここ数年でその頼れる相棒が、まるで思春期の生徒のように急成長して手に負えなくなってしまったのです。


「まだ動くはずのパソコンなのに、OSが重すぎて粗大ゴミにするしかないのか……」


そう肩を落としていた矢先に出会ったのが、今回じっくりご紹介する 「Lilidog Linux(リリドッグ・リナックス)」 です。


押入れの奥で埃をかぶっていた15年前のノートパソコンが、この乗り換えによってまさかの「現役復帰」を果たしました。


年金生活者にとって、パソコンを買い替えずに済むというのは家計にも優しい、実にありがたい話です。


本記事では、Puppy Linuxとの別れから、Lilidog Linuxとの出会い、そして日本語化・インストール・Google Chrome導入までを、理科の実験レポートのように(でも堅苦しくなく)順を追って解説していきます。


最後までお付き合いいただければ幸いです。


退職してからというもの、Windows 10のサポート終了をきっかけに、いろいろなLinuxディストリビューションを試す日々を送っています。


今回はその中でも「これは黒板に書く公式より覚えやすい」と唸ってしまった、Lilidog Linuxのキーボードショートカットについてお話しします。







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きっかけは画面左上の小さな表でした


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Lilidog Linux のショートカット一覧

Lilidog Linuxを起動して真っ先に目に入るのが、デスクトップ右上に表示される「Conky」というシステム情報ウィジェットです。


CPU使用率やインストール済みパッケージ数と並んで、さらに左上にはこんな一覧がずらりと並んでいます。


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キー操作 機能一覧

最初にこれを見たとき、正直「また覚えることが増えるのか」と身構えました。


ですが実際に1週間使い込んでみると、これは面倒どころか、授業のたびに時間割を確認しなくても体が動くようになる感覚に近いと気づいたのです。


「Superキー起点」という一貫性が学習コストを下げる


数学の授業でよく生徒に伝えていたのは、「バラバラの公式を丸暗記するのではなく、共通のルールを見つけると覚えるのが楽になる」ということです。


Lilidog Linuxのショートカットは、まさにこの発想に近い設計になっています。


ほぼすべての操作が「Superキー(Windowsキー)+ 1文字」で完結するため、覚える情報量が驚くほど少なくて済みます。


  • ターミナルは Super + Return(Enterキーで「決定・実行」のイメージと結びつく)


  • ブラウザは Super + b(browserの頭文字)


  • エディタは Super + e(editorの頭文字)


  • 音楽は Super + m(musicの頭文字)


  • ファイラーは Super + t(Thunarというファイラー名の頭文字)


こうして見ると、頭文字と機能が結びついているものが多く、初見でも「たぶんこれだろう」と推測できるものが多いのです。


これは理科の元素記号の覚え方にも似ています。


水素はH、酸素はOというように、名前と記号が連動していれば、丸暗記せずとも自然に身につきます。


もちろん、「メニュー」からでもアプリケーションを呼び出すことはできます。


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「メニュー」からでもアプリケーションを起動

マウス操作をゼロにできる強みは「時間」に直結する


年金生活をしていると、パソコンの買い替えも気軽にはできません。


だからこそ、今ある機材をいかに効率よく使うかが重要になってきます。


Lilidog LinuxはOpenboxという軽量なウィンドウマネージャーを採用しており、GNOMEやKDEのような重量級デスクトップ環境と違って、マウスでアイコンを探してクリックする、という手順自体が最初から減らされています。


例えば新しいアプリを起動したいとき、通常のWindowsであれば


  1. スタートメニューを開く


  2. アプリ一覧をスクロールする、または検索窓に文字を打つ


  3. 目的のアプリをクリックする


という3ステップが必要です。


ところがLilidog Linuxでは Super + F2 を押すだけで、Rofiというランチャーが立ち上がり、あとはアプリ名を数文字打てば起動できます。


これはテストの計算問題で「途中式を1つ省略できる公式」を見つけたときの感覚に近く、積み重なると体感時間がかなり変わってきます。


実際に計測してみた「起動までの秒数」


理科教師の性分で、つい実験したくなってしまいました。


ストップウォックで「デスクトップが見えている状態からブラウザが起動し終わるまで」を5回計測した結果がこちらです。


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マウスとショートカットの操作時間の比較

わずか1.8秒の差ですが、これを1日に20回、1年365日繰り返すと、単純計算で約2時間強の差になります。


もちろんこれは筆者の環境での参考値ですが、「塵も積もれば」を数字で実感できたのは面白い経験でした。


Super + F1で「キーバインド一覧」がいつでも呼び出せる安心感


個人的に一番評価したいのが Super + F1 です。


これを押すと、今使っているショートカット一覧そのものがポップアップで表示されます。


新しいことを覚えるとき、生徒たちにいつも言っていたのは「カンニングペーパーがあってもいい。


ただし、それを見なくても解けるようになるまで練習しよう」ということでした。


Lilidog Linuxのこの機能は、まさにその「いつでも見返せる虎の巻」がOSに標準搭載されているようなもので、初心者への配慮を強く感じます。


Windows 10からの移行組にこそ試してほしい理由


Windows 10のサポート終了に伴い、古いパソコンの活用法を探している方は多いと思います。


Lilidog LinuxはDebianという安定性に定評のあるベースの上に、Openboxという軽量な環境を組み合わせているため、動作の軽さと信頼性を両立しています。


キーボードショートカットが体に馴染めば馴染むほど、マウスに頼らない操作が増え、結果として非力な古いパソコンでも快適に感じられるようになります。


これは「余計な負荷をかけない」という意味で、省エネ生活を志す身としても好相性だと感じました。


この記事を読んでわかること


  • Puppy Linuxがなぜ「肥大化」してしまったのか、その理由


  • Debian+Openboxという組み合わせがもたらす「Lilidog Linux」の軽さの正体


  • Lilidog Linuxにはどんな種類(エディション)があり、何が違うのか


  • 「OSの本来の仕事とは何か」という、数学教師なりの結論


  • 日本語環境がすでに整った「ライブCDの部屋」版Lilidogの入手方法


  • ステップバイステップのインストール手順


  • Lilidog LinuxにGoogle Chromeを安全にインストールする具体的な方法


  • 日常使いをさらに快適にするカスタマイズと、つまずきがちなポイントの解決策


それでは、まずは私とPuppy Linuxとの長い付き合いの話から始めましょう。


第1章:【軽量Linuxの思い出】Puppy Linuxを長年愛用して分かった魅力と現行環境への移行理由


1-1.押入れの奥で眠っていた「教材づくりの相棒」


先日、大掃除をしていたら、押入れの奥から見覚えのある黒いノートパソコンが出てきました。


現役時代、定期試験の問題を夜遅くまで作っていた、あのCore 2 Duo世代の古い一台です。キーボードのEnterキーはすっかりテカテカで、天板には無数の細かい傷。


まさに「戦友」と呼びたくなる一台でした。


懐かしさのあまり電源を入れてみると、「ブオーン」とファンが唸り、画面が点灯します。


しかし入っているのはとうにサポートが切れた古いWindows。


授業で「ネットワークにつながっていない機器も、外部記憶媒体を介して感染することがある」と教えていた身としては、さすがにこのままインターネットに繋ぐのは気が引けます。


「動くには動く。でも、このまま使うのは危ない。


かといって捨てるのも、もったいない……」


理科教師として「モノを最後まで使い切る」ことにはこだわりがあります。


ここで諦めるわけにはいきません。


1-2.かつてのヒーロー、Puppy Linuxの凄さ


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長年使っていた PuppyLinux

古いパソコンの救世主として真っ先に思い出したのが、軽量Linuxの代名詞「Puppy Linux」です。


Puppy LinuxはOS全体をメインメモリ(RAM)に読み込んで動作するという、なんとも理科的にワクワクする仕組みを持っています。


ハードディスクの読み書き速度に足を引っ張られず、クリックした瞬間にアプリが立ち上がる。


授業で「摩擦係数が小さいほど物体は滑らかに動く」と説明していたのを思い出すような、あの軽やかさ。


数年前まで、私は古いパソコンが手に入るたびに迷わずPuppy Linuxを入れていました。


子犬のアイコンに愛着すら覚えていたものです。


1-3.「肥大化」という壁 ─ かわいい子犬が大型犬に


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「Puppy Linux」の肥大化

ところが、時代の流れというのは恐ろしいものです。


Webサイトを表示するだけでも大量のJavaScriptや高精細な画像を読み込む必要がある昨今、ブラウザ自体がどんどん重くなっていきました。


Puppy Linuxもこの流れに対応するため、最新のUbuntuやDebianのパッケージをそのまま活用できるようになり、機能は充実した一方で、OS全体のサイズは着実に大きくなっていきました。


久しぶりに最新版のPuppy Linuxをあの老体パソコンに入れてみたときのことです。


「あれ……? 昔のあの弾けるような軽さがない……」


ブラウザを起動した瞬間にCPU使用率が張り付き、ファンが悲鳴を上げ、カーソルの動きがガクガクになる。


まるで、体育の授業で張り切りすぎて息が上がってしまった生徒を見ているようでした。


Puppy Linuxが悪いわけではありません。


時代の要求に応えるための、自然な成長です。


ただ、「どんなボロいパソコンでも爆速で動く」という、あの伝説的な軽さは、確かに薄れてしまっていました。


第2章:OSの本来の仕事とは何か ─ 理科教師なりの結論


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OSの本来の仕事

Puppy Linuxでの足踏みをきっかけに、私は「OS(オペレーティングシステム)の本質とは何か」を、改まって考えるようになりました。


理科の授業では、よく「装置はシンプルであるほど、故障が少なく、目的の実験結果を安定して出せる」と教えます。


パソコンのOSも同じではないでしょうか。


近年のOSを見渡すと、美しい半透明の効果、ぬるぬる動くアニメーション、常駐するアシスタント機能、クラウドとの自動同期など、たしかに機能は豪華です。


しかし、私たちがパソコンで本当にやりたいことは、案外シンプルなものです。


  • ブラウザで調べものをする


  • 文章を書く、表計算で家計簿をつける


  • たまに動画や音楽を楽しむ


たったこれだけです。


生徒に「無駄な計算を減らせば、答えにたどり着くのが速くなる」と教えてきた私にとって、OSが自分の見栄えのためにCPUやメモリを大量に使ってしまうのは、どうにも本末転倒に思えてなりません。


「OSの本来の仕事とは、たくさんの機能を自前で抱え込むことではない。


ハードウェアとアプリケーションの橋渡しを最小限で行い、日常の作業をサクサクと軽快にこなさせることだ」


そう結論づけた私は、新しい軽量OS探しの旅に出ました。


求める条件は次の4つです。


  1. ベースが安定していること(パッケージが豊富で、長く安心して使えるDebianベース)


  2. デスクトップ環境が極めて軽量であること(GNOMEやKDEのような重量級ではなく、シンプルなもの)


  3. 余計な常駐サービスが動いていないこと


  4. Google Chromeなど、現代的なブラウザがきちんと動作すること


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新しいOSに求める絶対条件

Linux MintのXfce版、Lubuntu、Bodhi Linuxなど、いくつも試してみましたが、どれも「もう一歩、しっくりこない」感覚がありました。


そんな中、海外のLinuxコミュニティで静かに話題になっていたのが、今回の主役「Lilidog Linux」だったのです。


第3章:救世主「Lilidog Linux」を丁寧にご紹介します


3-1.Lilidog Linuxとは


Lilidog Linuxは、世界中で信頼されているDebianを土台にした、軽量なGNU/Linuxディストリビューションです。


デスクトップ環境には、フルスペックの環境ではなく、必要最小限の機能に絞った「ウィンドウマネージャ」であるOpenboxを採用しています。


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Lilidog Linuxのアーキテクチャ

Debianの中でも、標準でcontribおよびnon-freeのリポジトリが有効になっているのが特徴で、ドライバや一部の追加ソフトウェアを、通常のDebianよりも手軽にインストールできるよう配慮されています。


安定性重視のStable版(Trixie系)をベースにしつつ、新しいものを試したい人向けにSidをベースにしたテスト版も用意されているようです。


また、Lilidogのビルドはパッケージの「推奨(recommends)」や「提案(suggests)」を極力インストールしない方針で作られており、必要最低限のパッケージだけが入るぶん、余計なソフトで散らからない、すっきりしたシステムになっています。


もちろん、この方針は好みに応じて後から変更することも可能です。


3-2.なぜLilidogはこんなに軽いのか ─「Debian × Openbox」の黄金コンビ


一般的な「デスクトップ環境」と呼ばれるGNOMEやKDE Plasma、Xfceなどは、ウィンドウ管理だけでなく、パネルや設定画面、壁紙管理、各種ユーティリティが最初からセットになっています。


そのため起動するだけでもそれなりのメモリを消費します。


一方、Lilidogが採用するOpenboxは、正確には「デスクトップ環境」ではなく「ウィンドウマネージャ」です。


その役割は、画面上にウィンドウを描画し、移動やサイズ変更を行うことに絞られています。


パネルにはtint2、メニューにはjgmenu、壁紙にはfeh、通知にはhazeといった、それぞれ専門特化した軽量ツールをパズルのように組み合わせることで、ひとつのデスクトップを構成しているのです。


理科の授業で「役割分担がはっきりしている装置ほど、無駄なエネルギー損失が少ない」と教えていたのを思い出させてくれる設計思想です。


この積み重ねの結果、体感としては、起動直後のメモリ消費量が主要なデスクトップ環境に比べてかなり少なく抑えられています(正確な数値は環境によって変わりますので、あくまで私の環境での体感値としてお伝えしておきます)。


3-3.Lilidogのエディション(種類)


Lilidogには、用途に合わせていくつかのエディションが用意されています。


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Lilidog Linux のエディション比較表

私のような「古い教材用ノートPCを復活させたい」派には、最初から一通り揃っているフル版(amd64)が扱いやすくおすすめです。


一方、生徒に「必要なものだけを自分の手で組み立てる楽しさ」を教えてきた身としては、Beardogのようなストイックな構成にも心惹かれるものがあります。


3-4.独自の便利ツールたち


Lilidogには、日々の設定を楽にしてくれる独自のツールが数多く用意されています。


授業で使う実験器具のように、それぞれ役割がはっきりしているのが好感を持てるポイントです。


  • Quick Theme Changer:GTKテーマ、Openboxテーマ、ログイン画面、壁紙、メニュー、ターミナルの見た目をまとめて一括変更できるツール


  • Toggles:自動ログインや通知音、Conkyの表示、透過効果(Picom)のオン・オフなど、こまごまとした設定をワンクリックで切り替え


  • Install Extras:Liquorixカーネル、Steam、Discordなど、必須ではないが人気のあるソフトをまとめてインストールできるメニュー


  • Conky Chooser:時計や天気、システム情報などを表示するConkyのパターンを、メニューから選んで切り替え可能


  • hotcorners:画面の四隅にマウスを持っていくだけで、ファイルマネージャや終了メニューなどを呼び出せる機能


  • Swapid:複数のディストリビューションを同じパソコンに入れている場合に、スワップ領域のUUIDを自動で調整してくれるスクリプト


こうしたツールのおかげで、Linuxの設定ファイルをいちいち手で書き換えなくても、メニューからポチポチと直感的にカスタマイズできるのが、Lilidogの大きな魅力だと感じています。


第4章:日本ユーザーの救世主 ─「ライブCDの部屋」による日本語化版


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「ライブCDの部屋」による完全日本語化 Lilidog Linux の提供

4-1.海外製軽量OSの最大の壁「日本語化」


どんなに素晴らしい軽量OSであっても、日本のユーザーにとって最大のハードルとなるのが「言語の壁」です。


海外産のOpenbox系OSをそのまま導入すると、次のような苦労が待っています。


  • システム表示が英語のまま、あるいは文字化けして「豆腐(□□□)」になる


  • 日本語フォントが入っておらず、Webサイトの表示が読みづらい


  • 日本語入力エンジン(FcitxやMozcなど)が入っておらず、設定に何時間もかかる


Linuxに慣れた人ならまだしも、「古いパソコンをサクッと復活させたい」だけの人にとって、この日本語環境の構築は、挫折の最大の原因になりがちです。


実際、生徒たちに「準備が9割」とよく言っていましたが、これはパソコンにも当てはまります。


4-2.「ライブCDの部屋」様への感謝


このハードルを一気に下げてくれるのが、日本のLinuxコミュニティで長年親しまれているサイト「ライブCDの部屋」様です。


世界中の優れたLinuxディストリビューションを、日本語フォントや日本語入力(Fcitx-Mozcなど)、タイムゾーン設定などをあらかじめ組み込んだ「日本語化ISOイメージ」として配布してくださっています。


このLilidog Linuxについても、日本語カスタマイズ版が公開されています。ありがたいことに、このおかげで導入のハードルは一気に下がります。


ライブCDの部屋版Lilidog Linuxのメリット


  • インストール直後から日本語で表示される


  • 半角/全角キーひとつで、すぐにMozcによる日本語入力が始められる


  • 適切な日本語フォントが最初から入っているので、文字化けの心配がない


有志の方々のご尽力には、頭が下がる思いです。


40年間、教材を手作りしてきた身として、「誰かのために手間を惜しまず準備する」ことの尊さは、身にしみてわかります。


第5章:【実践】Lilidog Linuxの入手からインストールまで


ここからは、実際にLilidog Linuxを古いパソコンにセットアップする手順を、順を追って解説します。


理科の実験の手順書のつもりで、ひとつずつ確認しながら進めてください。


5-1.事前準備


  • ターゲットとなるパソコン(64bit CPU対応のものを推奨。かなり古い32bit機の場合はi386版を検討)


  • USBメモリ(4GB以上。中のデータはすべて消去されるのでご注意ください)


  • 作業用の別のパソコン(ISOイメージのダウンロードとUSB作成用)


  • USB書き込みソフト(BalenaEtcherなどが扱いやすいです)


5-2.ライブCDの部屋からISOイメージを入手する


  1. ブラウザで「ライブCDの部屋」の公式サイトへアクセスします


  2. ディストリビューション一覧から「Lilidog」の日本語化版を探します


  3. 提供されている最新のISOイメージファイルをダウンロードします


5-3.インストールUSBの作成


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インストールUSBを作成

BalenaEtcherを使った手順の一例です。
Rufus や Ventoy を使っても良いと思います。


  1. BalenaEtcherを起動する


  2. 「Flash from file」をクリックし、ダウンロードしたLilidogのISOファイルを選択する


  3. 「Select target」で、用意したUSBメモリを選択する(外付けHDDなど、別のドライブを誤って選ばないよう十分注意してください)


  4. 「Flash!」ボタンを押す。数分で書き込みが完了します


5-4.ライブUSBからの起動と初期確認


  1. 作成したUSBメモリをターゲットパソコンに挿す


  2. 電源を入れ、F12やF2、DELキー(機種により異なります)を押してブートメニューを呼び出す


  3. USBメモリを起動デバイスとして選択する


  4. Lilidogの起動メニューが表示されたら、ライブ(Live)モードを選んでEnterキーを押す


しばらくすると、Openboxベースの落ち着いたデスクトップ画面が立ち上がります。


マウスを動かしてみてください。「軽い……!」と、思わず声が漏れるはずです。


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Lilidog Linux の軽さの証明

5-5.ストレージへの本インストール


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Lilidog Linux のインストール

ライブ動作に満足したら、いよいよパソコンのストレージへ本格的にインストールします。


  1. デスクトップまたはメニューにあるインストーラーを起動する


  2. 言語選択で「日本語」を選ぶ


  3. タイムゾーンが「Asia/Tokyo」になっていることを確認する


  4. キーボードレイアウトで「日本語」を選ぶ


  5. パーティション(インストール先)を設定する。パソコンを丸ごとLilidog専用にする場合は「ディスクを消去してインストール」を選択(既存のWindowsなどはすべて消去されるため、必要なデータは事前に必ずバックアップしてください)


  6. ユーザー名、コンピュータ名、パスワードを設定する


  7. 内容を確認し、インストールを実行する


インストールはおおむね10〜15分ほどで完了します。完了メッセージが表示されたらUSBメモリを取り外し、パソコンを再起動しましょう。


なお、ライブモードでの初期パスワードなど、環境によって初期設定値が異なる場合がありますので、起動時の画面表示もあわせてご確認ください。


第6章:Lilidog LinuxにGoogle Chromeをインストールする


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Lilidog Linux に Chromeブラウザのインストール

Lilidogのフル版には標準でFirefoxなどのブラウザが入っていますが、「Googleアカウントとの同期をそのまま使いたい」という方も多いはずです。


私自身、ブックマークやパスワードを他の端末と揃えておきたいので、純正のGoogle Chromeを追加しています。


6-1.なぜChromiumではなく「純正Google Chrome」なのか


Linuxの世界では、オープンソース版の「Chromium」がよく使われますが、近年の仕様変更により、Googleアカウントの同期機能(ブックマークやパスワードのクラウド同期)が一部制限されるケースが増えています。


スマートフォンや他のパソコンと環境をきちんと同期させたいなら、Googleが公式に配布している.debパッケージを使って「純正Google Chrome」を導入するのが確実です。


6-2.ターミナルを使った導入手順


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Chromeブラウザのインストール方法

Lilidogのターミナル(xfce4-terminalなど)を開き、以下のコマンドを順番に入力していきます。


黒い画面に抵抗がある方もご安心を。ひとつずつコピー&ペースト(ターミナル内ではCtrl+Shift+V)していくだけです。


ステップ1:ターミナルを起動する


デスクトップの右クリックメニュー、またはパネルのアイコンからターミナルを開きます。


ステップ2:Chromeのパッケージをダウンロードする


wget https://dl.google.com/linux/direct/google-chrome-stable_current_amd64.deb

 

wgetは、インターネット上のファイルを直接ダウンロードするコマンドです。Googleの公式サイトから最新のChrome(64bit版)がホームフォルダに保存されます。


ステップ3:Google Chromeをインストールする


sudo apt update
sudo apt install ./google-chrome-stable_current_amd64.deb -y

 

パスワードを求められたら、インストール時に設定したパスワードを入力してください(画面には表示されませんが、そのまま入力してEnterを押せば進みます)。


ステップ4:不要になったファイルを削除する


rm google-chrome-stable_current_amd64.deb

 

インストールが終わったら、使い終わったインストーラーを片付けておきましょう。教室でも「使った道具は元に戻す」のが鉄則でしたね。


6-3.起動して確認する


インストールが完了すると、メニューの「インターネット」カテゴリなどに「Google Chrome」が追加されているはずです。


クリックして起動してみてください。15年前のパソコンとは思えないほど、きびきびと動くはずです。


Googleアカウントでログインすれば、ブックマークや拡張機能もすぐに同期されます。


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古いPCが「現役復帰」

第7章:さらに使いやすくするカスタマイズ


Lilidogはそのままでも十分快適ですが、ちょっとした工夫でさらに使い勝手が上がります。


  • 右クリックメニューの活用:Openboxの特徴のひとつが、デスクトップの何もない場所を右クリックするとメインメニューが呼び出せる点です。
    画面の隅までマウスを動かす必要がなく、どこからでもアプリの起動や設定変更ができます


  • パネル(tint2)の調整:使わないアイコンを整理したり、時計の表示形式を変えたりして、画面を有効活用できます


  • Quick Theme Changerで気分転換:見た目をまとめて変えられるので、季節や気分に合わせて雰囲気を変えるのも楽しみのひとつです


  • Toggles/Install Extrasの活用:必要な機能だけをオンにし、使わない機能はオフにしておくことで、軽さを保ったまま使い勝手を高められます


第8章:つまずきやすいポイントのトラブルシューティング


Q1. 日本語入力がうまく切り替わらない
A. 日本語化版であれば基本的に自動設定されていますが、切り替わらない場合はタスクトレイにMozcのアイコン(「あ」または「A」)があるか確認してください。キー割り当ては半角/全角キーが基本です。


Q2. 動画再生がカクつく
A. 古いパソコンではCPUによる動画デコードが追いつかないことがあります。
解像度を720p程度に落とす、あるいはブラウザの拡張機能で動画形式を軽くする方法が有効です。


Q3. Wi-Fiに接続できない
A. パネルのネットワークアイコンからSSIDを検索し、パスワードを入力してください。
古い機種特有の無線LANチップの場合、有線LANで一時的に接続したうえで、non-freeリポジトリからファームウェアを追加導入することで解決するケースがあります。





サクッとまとめると



*まとめ

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古いPCを再利用

今回は、長年愛用してきたPuppy Linuxの肥大化に悩んだ末にたどり着いた軽量OS、「Lilidog Linux」についてご紹介してきました。最後に要点を振り返ります。


  • Puppy Linuxは時代の変化とともに高機能化・肥大化が進み、15年前のような古いパソコンでは動作が重く感じられるようになった


  • OSの本来の役割は、豪華な見た目を追求することではなく、日常の作業をサクサクと軽快にこなさせることだと、改めて実感した


  • Lilidog LinuxはDebianの安定した土台とOpenboxの軽さを組み合わせ、フル版・Minimal版・i386版・Beardogなど用途に応じたエディションを選べる


  • 「ライブCDの部屋」様の日本語化版を使えば、初心者でも迷わず日本語環境を整えられる


  • Google Chromeも公式の.debパッケージを使えば、数行のコマンドで簡単に導入できる


押入れの奥でほこりをかぶっていたパソコンも、「もう寿命だから」と諦めて処分してしまう前に、一度Lilidog Linuxを試してみる価値は十分にあると思います。


年金生活の身としては、買い替えずに済むというだけでも、家計にとってはありがたい話です。


電源を入れて、軽快に動く画面を見たとき、きっとあなたも「まだまだ現役でいけるじゃないか」と、古い相棒への愛着が湧いてくるはずです。


ぜひ、あなたの押入れの奥の一台にも、新しい命を吹き込んであげてください。