こんにちは! 「古いPCは資源、スペック不足は知恵と愛でカバー」 がモットー、ガジェット系ブロガーの Silver LifeStyle です。

皆さん、突然ですが、家の押入れの奥底に「黒歴史」のように眠っているノートPC、ありませんか?

Windows 7やXPのシールが貼られた、あの分厚い愛機です。

「いつかサブ機にするかも」と思って取っておいたけど、久しぶりに電源を入れたらHDDの回転音が離陸する飛行機みたいで、ブラウザを開くだけでフリーズ…。

「もう捨てるしかないか… Windows 11の要件なんて、逆立ちしても満たさないしな…」

ちょっと待ったぁぁぁ!!

そのPC、まだ使えます。

いや、むしろ今からが 「第二の青春」 です。

今日は、軽量Linux界隈で「最強」との呼び声高い Dog Linux (DebianDog) シリーズの最新版、Debian Trixie (Testing) をベースにしたOSを、あなた自身の手で作り出し、さらに 完璧に日本語化 して、日本語入力 までできるようにする全工程を、私の汗と涙の体験談を交えて解説します。

「OSを作る? 黒い画面(ターミナル)で呪文を唱えるんでしょ? 無理無理!」 そう思ったあなた。

安心してください。

今回使うのは GUI(マウス操作) だけでOSが作れる魔法のツールです。

そして今回は、読者の皆様から要望の多かった「ターミナルのコマンドってどういう意味なの?」という疑問に答えるための詳細な解説と、インストール後に絶対必要になる「GRUBブートメニューの書き方」まで網羅しました。

この記事は、Linux初心者のあなたが迷子にならないよう、1万字を超える情熱 で書き上げました。

コーヒー、いや、特大のエナジードリンクを用意して、じっくりお付き合いください。

読み終わる頃には、あなたは「Linuxマスター」の入り口に立っているはずです。




今回作成したOS 「Debian-Dog Trixie」です。

ISOサイズが500MBより小さいOS

今日あなたが手に入れる「最強の武器」








1. 序章:なぜ今「Dog Linux」なのか? Puppyとは何が違うの?


まず、ここをハッキリさせておきましょう。

Linux初心者の方が必ず陥る混乱。

「Puppy Linuxなの? Debianなの? どっちなんだい!」問題です。

結論から言います。

「見た目や軽快さはPuppy Linux、でも中身は正真正銘のDebian」 それが Dog Linux (DebianDog) です。

添付資料の『My Thinking Log』や『極楽はぜのブログ』でも触れられていますが、このOSの最大の特徴は以下の通りです。

  • Puppy Linux: 独自のパッケージ管理システムを持つ。

    超軽量だが、UbuntuやDebianのアプリを入れるのに少しコツがいる(PETパッケージなど)。

  • Dog Linux: Debianの公式リポジトリ(宝の山)に apt コマンド一発でアクセスできる。

    つまり、Debianで動くソフトは全部動く。

    その上で、Puppyのような「メモリに常駐して爆速で動く」仕組み(Porteus Bootなど)を取り入れている。

つまり、「Debianの互換性」「Puppyの軽さ」 という、いいとこ取りをした ハイブリッド・モンスター なのです。

そして今回ターゲットにするのは、Debianの次期安定版候補 「Trixie (Testing)」

常に最新のカーネルとソフトウェアを使いたい、新しいもの好きの我々にはたまらない選択肢です。




2. 準備編:mklive-trixie -gui の魔法を手に入れる


さあ、早速作業に入りましょう。

まずは、OSの設計図となる「ビルドスクリプト」を入手します。

必要なもの


  • 作業用PC: 今動いているLinux(UbuntuやMint、Puppyなど何でもOK)が動くPC。

  • インターネット環境: 光回線推奨。

    大量のデータを落とします。

  • USBメモリ: 4GB以上あれば十分です。

  • やる気: これが一番大事。

スクリプトのダウンロード


開発者の神様、fredx181 氏が Puppy Linux Discussion Forum で公開しているスクリプトを使います。

資料によると、2026年2月1日 にアップデートされた最新版があります。

これには、以前発生していた apt コマンドに関連する sqv method のエラー修正が含まれています。

これを使わない手はありません。

  1. フォーラム(資料[3])にアクセスし、mklive-trixie の添付ファイルをダウンロードします。

  2. ダウンロードしたファイルは圧縮(.gz や .tar.gz)されていることが多いです。

    右クリックで「展開」しましょう。

実行権限の付与


ここ、初心者が最初につまずくポイントです。

ダウンロードしたスクリプトは、そのままでは動きません。

「これはプログラムだよ!」とPCに教えてあげる必要があります。

ファイルマネージャーで mklive-trixie を右クリックし、「プロパティ」→「権限」タブで 「実行可能にする」 にチェックを入れてください。

ターミナル派のあなたは、以下のコマンドで一撃です。

chmod +x mklive-trixie

👨‍🏫 Silver LifeStyle 先生のコマンド解説コーナー
chmod +x mklive-trixie
  • chmod: "Change Mode"の略。

    ファイルの権限(誰が読めるか、書けるか、実行できるか)を変更するコマンドです。

  • +x: "Add Executable"の意味。

    「実行権限(execute)」を「プラス(+)」します。

    これをしないと、Linuxは「ただのテキストファイル」として扱ってしまい、プログラムとして動きません。

  • mklive-trixie: 対象のファイル名です。


これで、剣を抜く準備は整いました。




3. ビルド編:クリックだけでOSができる!? 奇跡の30分


いよいよ、あなただけのOSを作る時が来ました。

心臓の鼓動が高鳴りますね。

行きましょう。

スクリプトの起動


ターミナルを開き、スクリプトがあるディレクトリに移動して、以下のコマンドを打ち込みます。

sudo ./mklive-trixie -gui

👨‍🏫 Sylver LifeStyle 先生のコマンド解説コーナー
./mklive-trixie -gui
  • ./: 「今いるこの場所(カレントディレクトリ)にある」という意味です。

    Linuxでは、セキュリティのため、目の前にあるファイルでも明示的に「ここにあるやつを実行しろ」と言わないと動きません。

  • -gui: これが超重要! "Graphical User Interface" モードで起動するオプションです。

    これをつけると、優しいウィンドウ画面で設定できます。

    これを忘れると、無骨なテキスト画面で質問攻めに遭い、心が折れます。


スクリプトを実行した画面

運命の選択:設定項目ガイド


起動すると、いくつかの質問が表示されます。

ここでの選択が、生まれてくるOSの性格を決定づけます。

① デスクトップ環境 (Desktop Environment)


「どの見た目が好き?」と聞かれます。

おすすめは 「DDog」です。

軽量で必要十分な機能はすべて整っていて、生成されるISOファイルのサイズは500MBより小さくまとまっています。

  • DDog(Openbox): 【私のおすすめ】 最軽量。

    シンプルすぎて最初は戸惑うかもしれませんが、メモリ消費量は驚異的。

    右クリックメニューですべてを操作する「玄人感」がたまりません。

  • XFCE: Windows XPや7に慣れ親しんだ人なら、直感的に使えます。

    バランスが良い優等生。

  • MATE: 少しリッチですが、その分メモリを食います。

    最近のPCならあり。

古いPC(メモリ2GB〜4GB)を救うなら、迷わず OpenboxXFCE を選びましょう。

XFCEは、日本語入力の設定に難点がありました。

② Systemd の有無 (超重要!)


ここが最大の分かれ道です。

「Systemdを使うか? 使わないか?」

資料[1]や[3]でも議論されていますが、DebianDogの特徴は「Systemdを使わずに、SysVinitで動かせる」ことでした。

これが軽さの秘密でもあります。

しかし、最近のLinuxアプリ(ChromeやSnapなど)はSystemdに依存しているものが増えています。

【2026年の結論】

初心者の方は、トラブル回避のために 「Systemdあり」 を選んでください。

フォーラムでも、dcung氏が「非Systemdでビルドしたら真っ黒な画面(Black Screen)になったが、Systemdありにしたら解決した」と報告しています。

「elogind」を使ってSystemdを回避する方法もありますが、それは沼の入り口です。

まずは動くものを作りましょう。

③ 追加パッケージ


「ブラウザ(Firefox)入れる?」「ファームウェア入れる?」と聞かれます。

  • Browser: お好みで。

    後からでも入れられますが、最初に入っていると楽です。

  • Firmware: 「Install All」 推奨。

    特にWi-Fi周りのドライバは、無いと後で地獄を見ます。

ビルド開始! コーヒーブレイクの時間


「OK」ボタンを押すと、ターミナルウィンドウが開き、猛烈な勢いで文字が流れ始めます。

これは、Debianのサーバーから最新のパッケージをダウンロードし、組み立てている様子です。

ISOファイルを作成している様子

体験談: 私の古いCore 2 DuoのPCでやった時は、約40分かかりました。

極楽はぜさんのブログにも「オールドPCでは30分以上かかります」とあります。

この間、PCは全力で頑張っています。

触らず、見守りましょう。

私はこの時間に、近所のこだわりの豆屋で買ったコーヒーを淹れるのが儀式になっています。

香りが立つ頃に、OSも出来上がる。

最高です。



最後の仕上げ


処理が進むと、最後にいくつか質問されます。

  1. Keyboard: jp106(日本語キーボード)を選んでおきましょう。

  2. Root Password: 管理者パスワードです。

    デフォルトは root ですが、セキュリティを気にするなら変更を。

    でも、忘れたら終わりなのでメモ必須!

  3. Compression: xz(高圧縮・展開遅い)か gzip(低圧縮・展開速い)。

    古いPCならCPU負荷の低い gzip が起動が速いかもしれません。

    最近は zstd も選べる場合があります。

「ISO created successfully」 この文字が出たら、勝利です。

DebLive_trixie-amd64....iso というファイルができているはずです。




ISOと壁紙の提供


私が作成したDebian TrixieのISOファイルと壁紙です。

TrixieDog-amd64.iso

trixiedog-background.png

4. インストール編:「フルーガル」という賢い選択とGRUB設定


ISOができたら、USBに焼いて…というのは普通の方法。

Dog Linuxの真骨頂は 「フルーガルインストール (Frugal Install)」 にあります。

「フルーガル(質素)」という名前ですが、機能はフル装備です。

これは、HDDやUSBメモリにパーティションを切らず、フォルダを置くだけでインストールする方法です。

手順はこれだけ


  1. インストールしたいドライブ(USBメモリやHDD)に DDog という名前のフォルダを作ります。

  2. 作成したISOファイルの中身を見ます(マウントします)。

  3. その中にある live というフォルダを、さっき作った DDog フォルダの中にコピーします。

  4. ブートローダーの設定ファイルに、起動コードを追記します。

【保存版】ブートローダー設定マニュアル


ここが初心者最大の難関、「ブートメニューの記述」です。

お使いの環境に合わせて、以下のコードをコピペして使ってください。

ケースA:Grub4Dos を使っている場合 (Puppy Linuxユーザーなど)


設定ファイル:menu.lst
title Debian-Dog Trixie (Save to /DDog/live/changes/)
root (hd0,2)
kernel (hd0,2)/DDog/live/vmlinuz1 noauto from=/DDog/ changes=/DDog/live/
initrd (hd0,2)/DDog/live/initrd1.xz

kernel (hd0,2)/DDog/live/vmlinuz1 noauto from=/DDog/ changes=/DDog/live/ は1行なので注意してください。

先程の作業でも述べたように、DDogはliveフォルダーをコピーするために作成したディレクトリです。

(hd0,2) は、1番目のハードドライブ、3番めのパーティションに Debian-Dog Trixie をインストールしたことを表しています。

ここではUSBメモリの sdb3 の領域に Debian-Dog Trixie をインストールして起動しています。

ケースB:Grub2 を使っている場合 (Ubuntu, Mint, 最近のLinuxユーザー)


設定ファイル:/etc/grub.d/40_custom などに追記して update-grub、またはUSBメモリの grub.cfg
menuentry "Debian-Dog 
menuentry "Debian-Dog Trixie(Save to /DDog/live/changes/)"{
set root='(hd0,2)'
search --no-floppy --fs-uuid--set=root <あなたのUUID>
linux /DDog/live/vmlinuz1 root=UUID=<あなたのUUID> from=/DDog/ noauto changes=/DDog/live/
initrd /DDog/live/initrd1.xz
}

linux /DDog/live/vmlinuz1 root=UUID=<あなたのUUID> from=/DDog/ noauto changes=/DDog/live/ は1行なので注意してください。

※ <あなたのUUID> の部分は、sudo blkid コマンドで調べたドライブのUUIDに書き換えてください。

👨‍🏫 Silver LifeStyle 先生のブートオプション解説コーナー

この呪文のようなパラメータ、ちゃんと意味があるんです。

  • from=/DDog: システムに「OSの本体ファイルは /DDog フォルダの中にあるよ!」と教えています。

    これを指定することで、フォルダ分けして複数のDog Linuxを同居できます。

  • noauto: 起動時に、全てのHDDパーティションを勝手にマウントしないようにします。

    誤操作で大事なデータを消さないための安全装置です。

  • changes=/DDog/live/changes: 最重要項目! これを書かないと、設定や保存したファイルが再起動すると全部消えてしまいます(Liveモード)。

    これを指定すると、/DDog/live/changes というフォルダが自動で作られ、そこにあなたの変更データ(Wi-Fi設定やインストールしたアプリ)が全て保存されます。

これで再起動。

起動メニューに「Debian-Dog Trixie」が現れるはずです。

この手軽さ!

Windowsが入っているドライブの隙間にちょこんと居候させることも可能です。




私が作成した 「Debian-Dog Trixie」です。

壁紙などは変更しています。

この記事も 「Debian-Dog Trixie」で書いています。

自作した 「Debian-Dog Trixie」

5. 日本語化編:英語アレルギーのあなたへ捧ぐ(コマンド完全解説付)


無事に起動しましたか?

デスクトップが表示された瞬間、達成感があるでしょう。

しかし、メニューはすべて英語。

ここからが「日本人」としての戦いです。

① インターネット接続


まずはネットに繋ぎましょう。

タスクバーのネットワークアイコン(PeasyWiFi や Frisbee)をクリック。

もしWi-Fiが見つからない場合、ファームウェア不足の可能性があります。

有線LANを挿すか、別のPCで firmware-intel-graphics や firmware-realtek などの .deb ファイルを落としてきてインストールする必要があります。

下記のファームウェアをダウンロードしてインストールしてみてください。

firmware-iwlwifi_20230515-3_all.deb

② リポジトリの更新


何はともあれ、最新の状態にします。

ターミナルを開いて:
apt update
apt upgrade
👨‍🏫 Silver LifeStyle 先生のコマンド解説コーナー

  • apt update: 「世界中のアプリ倉庫(リポジトリ)のカタログ」を更新するコマンドです。

    「新しいバージョンのアプリは出てないかな?」と確認しに行きます。

    アプリ自体は更新されません。

  • apt upgrade: update で入手したカタログを元に、実際に古いアプリを新しいバージョンに書き換えるコマンドです。

    Trixieは開発版なので、初回は数百個の更新が来ることもあります。

    耐えて待ちましょう。



③ 日本語ロケールの設定


PCに「ここは日本だ! 日本語を話せ!」と教え込みます。

# ロケール管理ツールをインストール
apt install locales

# 設定画面を開く
dpkg-reconfigure locales
👨‍🏫 Silver LifeStyle 先生のコマンド解説コーナー

  • apt install locales: 言語パックを管理する locales というソフトをインストールします。

  • dpkg-reconfigure locales: インストールされた locales パッケージを「再設定(reconfigure)」します。

    青い画面が出たら、矢印キーで下へスクロールし、以下の2つをスペースキーで選択(*をつける)します。

    • en_US.UTF-8 UTF-8 (トラブル時のために英語も残す)
    • ja_JP.UTF-8 UTF-8 (本命)
Tabキーで「Ok」に移動してEnter。

次の画面で「デフォルトのロケール」を聞かれるので、迷わず ja_JP.UTF-8 を選択。

④ タイムゾーン設定


時計がズレていませんか?
dpkg-reconfigure tzdata
Asia → Tokyo を選択。

これで日本の時を刻み始めます。

⑤ 日本語フォントの導入


これを忘れると、日本語が「□□□」という通称「豆腐」になります。

昔は fonts-takao などが定番でしたが、今はGoogleの Noto Fonts が美しくて視認性も抜群です。

apt install fonts-noto-cjk
ここで一度再起動(reboot)しましょう。

立ち上がった画面のメニューが日本語になっていたら、第一関門突破です!




6. 最難関:日本語入力(Rootと一般ユーザーの二刀流奥義)


さあ、ここからが本記事のハイライトであり、多くのチャレンジャーが散っていった「魔の領域」です。

課題: Dog Linuxは、管理者権限である Rootユーザー で作業することもあれば、セキュリティのために 一般ユーザー(puppy) で作業することもあります。

しかし、皆大好き「Google日本語入力(Mozc)」は、セキュリティ上の仕様で Rootでの起動を拒否 します。

「じゃあ、Rootでは日本語打てないの?」 「設定ファイルいじる時、コメントが日本語で書けないじゃん!」 安心してください。

先人の知恵(資料[1] BusterDog日本語化)をベースに、2026年版の最適解を導き出しました。

解決策:ハイブリッド入力システム
  • Root環境: 文句を言わずに動く古豪 Anthy を使う。

  • 一般ユーザー環境: 賢い Mozc を使う。

ステップ1:必要なパッケージを根こそぎインストール


ここでケチると失敗します。

資料[1]の教えに従い、--install-recommends オプションを使って、依存関係のある推奨パッケージも全て入れます。

ターミナル(Root権限)で以下を実行:
apt install --install-recommends fcitx fcitx-mozc fcitx-frontend-all fcitx-config-gtk anthy kasumi ibus-anthy im-config zenity
apt install --install-recommends fcitx fcitx-mozc fcitx-frontend-all fcitx-config-gtk anthy kasumi ibus-anthy im-config zenity

は1行なので注意してください。

👨‍🏫 Silver LifeStyle 先生のコマンド解説コーナー
  • --install-recommends: 「推奨パッケージも一緒にインストールせよ」という指示です。

    通常、DebianDogは軽量化のために余計なものを入れない設定になっていますが、日本語入力周りは部品が一つでも欠けると動きません。

    これを付けることで、必要なパーツ(例えば fcitx-frontend-gtk2 など)を漏らさず拾ってきます。

  • zenity: 見落としがちですが超重要。

    これがないと、次の im-config コマンドを実行しても設定ウィンドウが表示されません。

    zenityはファイルサイズが少し大きいいので、インストールするのが嫌な方は、im-config -c のように -c オプションをつければ設定することが可能です。

    私は、いつもこの方法を使っています。

  • kasumi: Anthyの辞書管理ツールです。


ステップ2:Rootユーザーの設定 (Anthy)


今、あなたはRootでログインしているはずです。

入力メソッド切り替えツール im-config を起動します。

im-config -c
👨‍🏫 Silver LifeStyle 先生のコマンド解説コーナー
  • im-config: Input Method Configurator。

    入力メソッドを設定するツールです。

  • -c: Console mode...ではなく、設定(Configuration)を起動するオプションです。

ウィンドウが開きます。

「入力メソッドの選択」画面で ibus を選んでください(fcitxではなく!)。

その後、IBusの設定画面が開いたら、「入力メソッド」タブで 「日本語 - Anthy」 を追加します。

これで、Root環境では Super + Space(または Ctrl + Space)でAnthyが起動し、日本語が打てるようになります。

変換精度は…まあ、昭和の香りがしますが、システム管理のメモ書き程度なら十分です。

ステップ3:一般ユーザーの設定 (Mozc)


次は普段使いのユーザー設定です。

Dog Linuxの素晴らしい機能「ユーザー切り替え」を使います。

  1. メニューから「ログアウト」し、ログイン画面へ。

  2. ユーザー名: puppy、パスワード: puppy(デフォルト)でログイン。

  3. ターミナルを開き、コマンドを実行:
im-config -c
  1. 今度は fcitx を選択します。

  2. Fcitxの設定画面が自動(または手動で起動)で開くので、入力メソッドに 「Mozc」 を追加します。

これで、
  • Root: IBus + Anthy
  • Puppy: Fcitx + Mozc

という、完全無欠の日本語入力環境 が完成しました!

ユーザーを切り替えるだけで、入力システムも自動で切り替わる。

これぞLinuxの柔軟性です。




7. トラブルシューティング:私が踏み抜いた地雷たち


ここまで順調に来たあなたも、きっとどこかでつまづくはず。

私が実際に遭遇したトラブルと解決策を共有しておきます。

転ばぬ先の杖です。

Q1. 起動したら画面が真っ暗(Black Screen)!


A. グラフィックドライバかSystemdの問題です。

古いNVIDIAやIntelのGPUを使っている場合、ドライバが当たっていない可能性があります。

起動時のGRUBメニューで e を押し、起動コードの末尾に nomodeset を追加して起動してみてください。

これで画面が出れば、後からドライバをインストールできます。

また、前述の通り「Systemdなし」でビルドした場合もこの現象が起きやすいです。

Q2. 音が出ない! sound-card-selector が動かない!


A. シェルのシンボリックリンク問題かも。

Debianでは、軽量化のために /bin/sh の実体が dash という簡易シェルになっていますが、一部の古いスクリプトは高機能な bash を想定して書かれています。

以下のコマンドで、無理やり bash に紐付け直すと直ることがあります。

cd /bin
ln -sf bash sh

Q3. 「Module is unknown」エラーが出る


A. 古いビルドスクリプトを使っていませんか?

資料[3]にある通り、2026年2月1日版のスクリプトでは apt の仕様変更に伴う sqv method エラーが修正されています。

必ず最新のスクリプトを使ってください。

Q4. 日本語入力の切り替えキーが効かない


A. ホットキーが競合しています。

Openboxの場合、ウィンドウマネージャー自体のショートカットキーと、入力メソッドのキーが被ることがあります。

rc.xml (Openboxの設定ファイル)を確認するか、Fcitx/IBusの設定側でキーを変更(例: Ctrl + \ など)して回避しましょう。







8. まとめ:古いPCと共に生きるということ


*まとめ
いかがでしたか?

長い道のりでしたが、今あなたの目の前にあるPCは、もはや「ゴミ」ではありません。

最新の Debian Trixie を心臓に持ち、Dog Linux の軽快な翼を手に入れ、完全な日本語環境 を備えた、世界に一台だけのスーパーマシンです。

私も、この環境を作ってから、カフェでの執筆作業はこの「再生PC」で行うようになりました。

バッテリーはへたっているのでACアダプタ必須ですが(笑)、最新のMacBookを開く若者の隣で、分厚いPCでターミナルを叩く。

これがまた「粋」なんですよ。

「新しいものを買うだけが解決策じゃない。知恵と工夫で使い倒す。」

これこそが、Linuxの、そして我々ブロガーの醍醐味ではないでしょうか。

この記事が、あなたのPCライフに新たな彩りを加えることを願っています。

もし、「ここがうまくいかない!」「もっと詳しく教えて!」ということがあれば、ぜひコメント欄で教えてください。

マニアックな質問、大好物です。

それでは、良きLinuxライフを!




参考資料・謝辞:

この記事は、以下の素晴らしいコミュニティと先人たちの知恵を参考に執筆しました。

  • Puppy Linux Discussion Forum (fredx181氏のTrixie build script)
  • My Life Log (BusterDog 日本語化ガイド)
  • 極楽はぜのブログ (DebianDog Live GUI版の解説)

(追伸)

今回の作業でUSBメモリが足りないな…と感じた方は、最近は128GBでもコーヒー2杯分くらいで買えちゃいます。

私はSanDiskのこれを使っていますが、爆速でおすすめですよ。

僕がChromeOSをインストールしたUSBメディアです。

コンピュータに挿しっぱなしで使っています。



もし、少しお金がかけられるなら外付けの小さなSSDがお勧めです。