いつも、記事を読んでいただいてありがとうございます。

本来、このブログは無料のOSなどの情報を発信しているのですが、今回はAIを活用した教育現場の負担軽減の方法について書いていきたいと思います。

さて、教育現場での業務効率化が叫ばれる中、通知表の所見作成は依然として教師にとって大きな負担となっています。

しかし、AIの登場により、この状況が大きく変わろうとしています。

本記事では、AIを活用した通知表所見作成の効率化について詳しく解説します。

私自身、教師として長年通知表作成に携わってきましたが、AIの導入により作業時間が大幅に短縮され、より質の高い所見が書けるようになりました。

特に、個々の生徒の特性を的確に捉えた文章作成や、表現の幅の広がりは驚くべきものがあります。

AIを活用することで、教師は事務作業から解放され、より多くの時間を生徒との直接的なコミュニケーションや授業準備に充てることができます。

これは、教育の質の向上につながる重要な変革だと感じています。

本記事を通じて、AIを活用した通知表所見作成の方法を学び、教育現場での業務効率化にお役立てください。







コンテンツ太郎さんが無料で公開しているシートを少し変更したもの

コンテンツ太郎 note+ https://note.com/piyopiyoteacher/n/n70342bc64261


コンテンツ太郎さんのnote+





準 備


まずは、こちらのシートをご自身のスプレッドシートにコピーしてからお使いください。
Googleスプレッドシートで作成しています。

【無料公開】通知表所見シート (デジタル太郎さんの改変版)

I列には関数が入っているので、値で貼り付けてしまうと関数が消えてしまうので注意してください。

一度、シートをコピーして使用すると安全だと思います。

ダウンロード後は閲覧のみのシートとなっていますので、必ずのコピーを作成し、自分用の「通知表所見シート自動作成のスプレッドシート」を作成してご使用ください。

Googleスプレッドシートを引き続き使用する場合は、「メニュー」→「ファイル」→「コピーの作成」を選択します。


Googleスプレッドシートでコピーを作成


AIで通知表所見作成を効率化する意義


通知表の所見作成は、教師にとって時間と労力を要する重要な業務です。

AIを活用することで、以下のような大きなメリットが得られます。

時間の節約


AIを使用することで、所見作成にかかる時間を大幅に削減できます。

通常、一人の生徒の所見を書くのに30分以上かかることもありますが、AIを活用すれば、その時間を10分程度に短縮できる可能性があります[1]。

質の向上


AIは膨大なデータを基に学習しているため、多様な表現や的確な言い回しを提案してくれます。

これにより、より個別化された、質の高い所見を作成することができます。

一貫性の確保


複数のクラスや学年で所見を作成する場合、教師によって表現や基準にばらつきが生じることがあります。

AIを活用することで、学校全体で一貫性のある所見を作成することができます。

教師の負担軽減


所見作成の負担が軽減されることで、教師はより多くの時間を生徒との対話や授業準備に充てることができます。

これは、教育の質の向上につながります。

所見作成のためのスプレッドシート準備


AIを活用して効率的に所見を作成するには、まず適切なスプレッドシートを準備する必要があります。

以下の手順で作成しましょう。

1. スプレッドシートの基本構造


スプレッドシートには、以下の列を設けます:

  • A列:出生番号
  • B列:名前
  • C列:学業成績
  • D列:授業態度
  • E列:自己表現力
  • F列:学校行事
  • G列:今後の課題
  • H列:特記事項
  • I 列:生徒特徴まとめ 自動生成

2. 生徒情報の入力


A列からH列に、生徒の基本情報を入力します。

これにより、AIが個々の生徒に合わせた所見を生成しやすくなります。

3. 生徒の特徴やエピソードの記入


H列には、各生徒の特徴的なエピソードや、所見に盛り込みたい具体的な情報を簡潔に記入します。

例えば:

  • 「数学の授業で積極的に発言し、クラスをリードしている」
  • 「体育祭で100m走で1位になり、チームに大きく貢献した」
  • 「英語の暗唱大会で優秀賞を受賞し、発音が特に優れている」

4. AIへの指示の設定


F列には、AIに対する具体的な指示を記入します。

現在は、「上記のような特徴の生徒の所見を丁寧に温かみを感じられるように作成して!」としていますが、ここはご自分にあわせて変えることができます。

例えば:

  • 「200字以内で、前向きな表現を使って所見を作成してください」
  • 「学習面と生活面のバランスを取り、具体的なエピソードを含めてください」

ただし、文字以外の関数の部分は初めのうちはさわらないようにした方がよいと思います。

これらの指示により、AIがより適切な所見を生成できるようになります。

AIを活用した所見作成プロセス


準備したスプレッドシートを基に、AIを活用して所見を作成していきます。

以下の手順で進めましょう。

1. AIツールの選択


所見作成に適したAIツールを選択します。

ChatGPTやGPT-4などの大規模言語モデルが適しています。

これらのツールは、自然な日本語で高品質な文章を生成できます。

僕がおすすめするのは、天秤AIです。無料で使用できる上に複数のAIの出力を比較できます。

天秤AIのリンク


ChatGPTとGeminiを選択して出力したもの


2. プロンプトの作成


シートのAからHの項目に短い文章で記入すると、I列にAIに与えるプロンプトが自動的に生成されます。

3. AIによる所見生成


作成したプロンプトをAIツールに入力し、所見を生成します。

生成された所見は、適当な場所にコピーしておくと後で修正するときに便利です

以下は今回のシートに反転した部分の項目に短い文章を入力しました。




実際にAiが出力した文章は、次のようになります。

あまりにも長文の場合は、200字程度にまとめてなどをプロンプトに加えると良いでしょう。

以下 AIが出力したものになります。

はい、承知いたしました。以下に、生徒さんの所見を丁寧に、温かみを感じられるように作成してみました。 所見

〇〇さんは、学業において、特に算数に苦手意識を持っていたようですが、地道な努力を重ね、着実に成果を上げてきました。

その頑張りは目覚ましく、先生たちも大変感心しています。

授業中は、先生の話を熱心に聞き、ノートに丁寧にメモを取る姿は、学ぶ姿勢の素晴らしさを物語っています。

自己表現については、積極的に発言するタイプではありませんが、自分の言葉でしっかりと表現しようと努力しています。

その言葉には、〇〇さんの誠実さが表れており、聞く人の心に深く響きます。

また、運動会ではリーダーとして、仲間たちをまとめ、素晴らしい活躍を見せてくれました。

責任感を持って取り組み、最後までやり遂げる力は、周りの生徒たちの模範となるものでした。

今後の課題としては、〇〇さんの内に秘めた力をさらに引き出すために、様々なことに積極的に挑戦し、自信を深めていくことでしょう。

〇〇さんの成長を、先生たちはいつも応援しています。

特記事項

〇〇さんは、誰に対しても優しく、穏やかな人柄で、周りの生徒たちからも信頼されています。

困っている友達がいると、そっと寄り添い、力になろうとする姿は、周りの人を温かい気持ちにさせてくれます。

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ポイント

* 具体的な行動を褒める: 「算数をよく努力し」「ノートにメモしている」など、具体的な行動を褒めることで、生徒さんの努力をより具体的に伝え、自信につなげます。

* 成長を促す言葉を使う: 「着実に成果を上げてきた」「自分の言葉でしっかりと表現しようと努力している」など、成長を促す言葉を使うことで、生徒さんの更なる成長を後押しします。

* 温かみのある表現を心がける: 「先生たちも大変感心しています」「聞く人の心に深く響きます」「周りの人を温かい気持ちにさせてくれます」など、温かみのある表現を使うことで、生徒さんへの愛情を伝えます。

* 今後の課題をポジティブに表現する: 「〇〇さんの内に秘めた力をさらに引き出すために」というように、課題をポジティブな表現で伝えることで、生徒さんの前向きな気持ちを引き出します。

* 人柄を褒める: 「誰に対しても優しく、穏やかな人柄」といったように、生徒さんの人柄を褒めることで、生徒さんの自己肯定感を高めます。

この所見が、〇〇さんの成長をさらに後押しする一助となれば幸いです。

4. 教師による確認と修正


AI生成の所見を教師が確認し、必要に応じて修正を加えます。

この際、以下の点に注意しましょう:

  • 生徒の個性が適切に反映されているか
  • 文章の流れや表現が自然か
  • 学校の方針や基準に合致しているか


修正後の最終的な所見は、J列に記入します。

5. フィードバックループの構築


AIの出力結果と教師の修正内容を比較・分析し、次回のプロンプト改善に活かします。

これにより、AIの精度が徐々に向上していきます。

AIを活用した所見作成のベストプラクティス


AIを効果的に活用して高品質な所見を作成するには、以下のポイントに注意しましょう。

具体的なエピソードの活用


生徒の特徴やエピソードを具体的に入力することで、AIはより個別化された所見を生成できます。

「授業中の様子」「行事での活躍」「課外活動の成果」など、多角的な情報を提供しましょう。

バランスの取れた評価


学習面だけでなく、生活面や人間性についても言及するよう、AIに指示を出します。

これにより、生徒の全人的な成長を捉えた所見が作成できます。

前向きな表現の使用


生徒の長所や成長を強調し、前向きな表現を使うようAIに指示します。

ただし、改善点についても建設的に言及することを忘れないようにしましょう。

文字数の適切な管理


学校の方針に沿った文字数になるよう、AIに明確な指示を出します。

長すぎる所見は読みづらく、短すぎると情報が不足する可能性があります。

定型表現の回避


AIは時として定型的な表現を使用することがあります。

これを避けるため、「独自の表現を使用してください」といった指示を加えるのも効果的です。

AIを活用した所見作成の課題と対策


AIを活用することで効率化が図れる一方で、いくつかの課題も存在します。

これらの課題を認識し、適切に対処することが重要です。

個人情報の取り扱い


課題: AIツールに生徒の個人情報を入力することによる情報漏洩のリスク。

対策:

  • 生徒の氏名をイニシャルや番号で置き換える
  • オフラインで動作するAIツールを使用する
  • 学校や教育委員会が承認したセキュアなAIシステムを利用する

AIの出力の画一化


課題: AIが似たような表現や構造の所見を大量生成してしまう可能性。

対策:

  • プロンプトに多様性を持たせる
  • 教師による細かな修正と個別化
  • 定期的にAIの出力をレビューし、プロンプトを改善する

教師の専門性の維持


課題: AIへの過度の依存による、教師の所見作成スキルの低下。

対策:

  • AIを補助ツールとして位置づけ、最終的な判断は教師が行う
  • 定期的に手動で所見を作成する機会を設ける
  • AIの出力を批判的に評価し、改善点を見出す能力を養う

倫理的配慮


課題: AIが不適切な表現や偏見を含んだ所見を生成する可能性。

対策:

  • AIの出力を必ず人間がチェックする体制を整える
  • 倫理的ガイドラインを作成し、AIの使用方法を明確化する
  • 定期的に教職員間でAI活用の事例や課題を共有する




サクッとまとめると


*まとめ
AIを活用した通知表所見作成は、教育現場の業務効率化に大きく貢献する可能性を秘めています。

本記事で紹介した方法を実践することで、教師の負担を軽減しつつ、質の高い所見を効率的に作成することができます。

ここで重要なのは、AIはあくまでも補助ツールであり、最終的な判断や責任は教師にあるということです。

AIの出力を鵜呑みにするのではなく、教師の専門性や経験を活かしながら、AIと人間のそれぞれの長所を組み合わせることが理想的です。

また、AIの活用にあたっては、個人情報の保護や倫理的配慮を忘れずに行うことが重要です。

学校全体でAI活用のガイドラインを策定し、定期的に見直しを行うことをおすすめします。

AIは日々進化しています。

教育現場でのAI活用も、今後さらに広がっていくことでしょう。

教師一人一人が、AIリテラ


Citations:
[1] https://note.com/kishkyouiku/n/nce92914f7dc0
[2] https://www.systech-its.co.jp/optimize-academic-system.html
[3] https://wehubworks.com/colum-knowledge/seo-html/
[4] https://note.com/atari_ryuma/n/n0ef5c232996c
[5] https://kyoiku.sho.jp/115359/
[6] https://ameblo.jp/777teacher/entry-12852425646.html
[7] https://www.kobun.co.jp/Portals/0/resource/dataroom/magazine/dl/tnavi_plus03_10.pdf
[8] https://kyoinblog.com/syoken/